ふつつかな悪女ではございますが【小説】2巻結末ネタバレ感想

小説
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前回の小説版1巻では、玲琳付きの筆頭女官・冬雪とうせつに入れ替わりを見破られるというところで終わり。

 

玲琳崇拝のあの冬雪に見破られちゃったら、もうこの入れ替わり終了で話も終了でしょ、と思っていたら、意外や意外、入れ替わりのまま話が進む。気になる小説版2巻のネタバレ感想です。

 

✓小説版2巻の見どころ(読みどころ)

・入れ替わり含む一連の事件の黒幕
・皇后と妃たちの雛女ひめ時代
・玲琳をめぐる、殿下と鷲官長

 

2巻で、今回の一連の騒動はひとまず決着。黒幕は、下に詳しく書きますが、やっぱりというか…あの人。黒幕には相応の罰が与えられ、ハッピーエンド。

 

【小説版】ふつつかな悪女ではございますが~雛宮蝶鼠とりかえ伝~/中村颯希

 

入れ替わり含む一連の事件の黒幕

今回の事件の黒幕は、ズバリ貴妃きひである朱 雅媚しゅ がび朱貴妃しゅきひとよばれる、慧月の後見人の妃。

 

小説版1巻で、玲琳(中身は慧月)が危篤状態になるんだけど、これを玲琳(体は慧月)が救うのね。玲琳(中身は慧月)が危篤から脱したあと、今回2巻ではなんと皇后が危篤状態に。

 

慧月をそそのかして玲琳と体入れ替えをさせたのも、莉莉に慧月(中身は玲琳)をいたぶるよう指示したのも、玲琳と皇后を危篤状態にしたのも、ぜーんぶ朱貴妃がやったこと。

 

「慈悲深い妃」って言われてるわりには、慈悲深い行動しないから怪しいと思ってたら案の定でしたね。

 

玲琳(体は慧月)のガッツあふれる行動力のおかげで誰も死なずにすんだけど、これ数人殺すつもりでやってるからね、朱貴妃。

 

動機がね、「え、そんなしょーもないことでこんなことしたの!?」ってもんじゃないのよ。「ああ…それは、こんなこともしちゃうかもね…」っていう切ない動機。

 

悲しい運命からうまれた憎悪が動機。

 

ただ、ちょっと不自然というか、気になった点が、莉莉に近づいた金家の上級女官・雅容がようについて。「慧月をいたぶってあげたら金家の中級女官にしてあげる」って莉莉に取引もちかけてきた人ね。

>>金家上級女官・雅容についてはこちら(漫画4話ネタバレ)

この雅容は金家の女官ではなくて、というか存在すらしてなくて、朱貴妃が変装してた姿らしい。

 

通常、雛女や女官ですら他家の宮に入ることがほぼないとされている設定で、それはちょっと不自然では?

 

朱貴妃付きの朱家の女官が、朱貴妃の命令で変装していた、ならまだわかる。朱家の女官でもなく、朱貴妃本人って。ビックリ。

 

玲琳付きの冬雪みたいな存在が、朱貴妃にはいなかったのかな。信頼できる女官もいなくて、朱貴妃は孤独だったっていうあらわれなのか、はたまた「他の人間を巻きこみたくない」という朱貴妃の慈愛深さwのあらわれなのか。

 

なんで金家?っていう点も、動機がわかったときに「なるほど、だから金家ね」ってなる。そりゃ金家に(っていうか金家の妃に)恨みもつよねって。

皇后と妃たちの雛女時代

番外編とかでもなく、本編にがっつり皇后と妃たちが雛女だった頃の過去エピソードが入ってきます。

 

今回皇后を危篤にまでする朱貴妃ですが、雛女時代は皇后と朱貴妃めっちゃ仲良し!雛女時代の皇后と朱貴妃で百合小説できるんじゃない?ってくらい。

 

皇后がね、現在でもそうなんだけど、雛女時代がとってもかっこよくてね。宝塚の男役みたい。

 

雛女時代、皇后候補は朱 雅媚(現・朱貴妃)。朱貴妃は今の玲琳のように、皇后候補大本命だったんですね。

 

現・皇后である黄 絹秀こう けんしゅうは妃の位に興味がなくて、最下位である「賢妃」でも構わないし、実際賢妃候補だったのよ。

 

皇后候補と最下位妃候補だけど、雅媚と絹秀はとても仲が良くて、雅媚は「もし私が皇后になることがあったら、絹秀は私の右腕として貴妃(皇后に次ぐ位)になってほしい」と言ってたほど。

 

まぁ結果としては、絹秀が皇后、雅媚が貴妃になったわけですが。

 

絹秀に皇后の座を奪われた!っつって、朱貴妃が今回の事件を起こしたわけではないですよ。だとしたら、20年以上もたって今さら?って感じだしね。絹秀が皇后というのは、誰もが納得のうえでのこと。

 

この後、とても悲しい出来事があって、それが朱貴妃の動機になっちゃうんです。

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玲琳をめぐる、殿下と鷲官長

朱貴妃黒幕の事件終息後、玲琳と慧月は元の体に戻ります。

 

元々、殿下は玲琳を慈しんでて愛してたから通常運転なんだけど、鷲官長の辰宇しんうがね、無自覚で玲琳に好意を抱いてて、殿下とバトってるのがイイです。

 

玲琳が作った香袋をかけて、殿下と辰宇が弓で勝負をするエピソードがありまして、そこで2人とも上半身裸になって弓をひき続けるのよ。

 

このシーン、漫画になるときが待ち遠しい!小説版の挿絵でも半裸の2人が描かれていて、筋肉ムキムキで美しかったから、漫画でも見れるときを心待ちにしています。

 

玲琳と慧月が入れ替わっていることに気付いたのが、冬雪、莉莉、殿下、辰宇なんだけど、この中で殿下だけは自力で気づいたわけじゃないのが、「節穴様」って呼ばれる理由なんだろうなぁ。

 

私は殿下よりも辰宇推しなので、辰宇にがんばってもらいたい。

 

感想

すべてが明らかになったとき、まず「あ、これも伏線だったの!?」という驚きがあった。「これ伏線では?」という考えさえ起こさせない、伏線を伏線と感じさせない展開が見事でした。

「あーなるほどね!」って体験をしてほしいのでほんとにぜひ読んでほしい!U-NEXT新規登録なら600円引きで読めるので。

あと、一番悪い人間って、麗雅れいが(淑妃。金 清佳の後見人)じゃね?って思った。「”淑”妃」って肩書が泣くだろってくらいの下品さ。皇后が麗雅に言い返して黙らせたのはすごくスカっとしたけど。

妃の序列(上から):皇后>貴妃きひ淑妃しゅくひ徳妃とくひ賢妃けんひ

 

麗雅が朱貴妃にあんな嫌味を言わなければ、朱貴妃はこんな事件を起こさなかったのでは。麗雅のあの嫌味は、朱貴妃にとってけっこうなトドメの発言だったでしょ。

 

本作、WEB連載されていた分(削除済)は2巻で終了で、3巻からは完全書き下ろしになるそうです。楽しみ!

本ページの情報は2021年6月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください。

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