『クジャクのダンス、誰が見た?』で、殺された父親・山下春生(やましたはるお)の手紙に「私が誰かに殺されたとして以下の人物が逮捕・起訴されたらその人は冤罪です」と書かれていた6人の人物についてまとめました。
いやね、事件のカギを握っているであろうこの人たち、物語が進むにつれてピョコッピョコッて少しずつ出てくるもんだから、「この人なんだっけ?」と立ち止まり振り返ることがあったので主に自分のためにまとめました。
故・山下春生が冤罪としている人たち
三木田辰雄(みきだたつお)
東賀山事件(事件詳細は下に)で犯人とされている遠藤力郎死刑囚の元弁護人。体を壊し、現在は弁護士を辞めている。
東賀山事件を調べなおしているという山下春生がたずねた人物。
そんな山下に、「松風弁護士ならなんとかできるんじゃないか」と松風を推薦したのがこの三木田。三木田は刑事事件の勉強会で松風を知り、「地味だがそこがいい」と評価している。
遠藤友哉(えんどうともや)
山下春生が担当した事件「東賀山事件」の犯人とされる、遠藤力郎死刑囚の息子。東賀山事件発生当時は11歳。
山下春生殺害容疑で逮捕された。
津寺井幸太(つじいこうた)
東賀山事件の生き残りである林川歌(事件当時生後6か月)を引き取った人物。東賀山事件被害者の林川安成(はやしかわやすなり)の従兄弟。金のため、注目を浴びたい欲求のために歌を引き取ろうとしたなかなかなクズ野郎。
廣島育美(ひろしまいくみ)
東賀山事件被害者・林川安成と不倫関係にあったと供述した。殺害の動機はあるが、事件発生の前後ひとりで沖縄にいたというアリバイがある。
小さい頃から足に障害がある。
阿波山京一郎(あわやまきょういちろう)
赤沢に依頼され、心麦の出生証明書を偽造した産婦人科医。
心麦と松風が訪ねた日の夜、火災で死亡。
高畑まのか(たかはたまのか)
元夫のDVから逃げ、阿波山の医院で働いていた助産師。心麦の母子手帳の記録を書いた。阿波山の妻。
心麦と松風が訪ねた日の夜、火災で死亡。
山下春生がクリスマスイブに殺された理由
東賀山事件の犯人として遠藤力郎(えんどうりきろう)という男が逮捕されたんだけど、逮捕された日がクリスマスイブだったのね。
で、主人公の父・山下春生が殺されたのもクリスマスイブ。遠藤力郎死刑囚の息子・遠藤友哉(ともや)を山下春生殺しで逮捕した警察は、「当てつけに同じ日をねらったに違いない」って言ってるけど、私は違うと思う。
クリスマスイブを狙ったのは、犯人じゃなくて山下春生自身だと思う。
山下春生は、娘・心麦への手紙を殺されたその日に書いてるのよ。手紙を書き終えたその日にたまたま殺されるってある?
どういうことかというと、山下春生は東賀山事件の真犯人をつきとめていて、自分たち警察が無実の遠藤力郎を逮捕してしまった日(クリスマスイブ)に、真犯人に話をしに行ったんじゃないか。
そこで「自首しよう」とか説得しようとして、殺されたんじゃないかと思う。
1巻を読み返すと、心麦が観てた映画がお父さんが殺されることのリンクになってる気がする。「もう殺すしか…」とか首絞められながら「やめてくれ」って叫んでるシーンとか。
殺される覚悟で、山下春生が真犯人に会いに行ったんだと思う。
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