霧島の過去編続き。
今回の話は、主に「霧島がヤクザの孫になった理由」というかきっかけというか。あと、吉乃と初めて会った(見た?)日のことが描かれてる。
◆今回の見どころ(読みどころ)
✓霧島と吉乃の初対面
来世は他人がいい32話(前編)ざっくりあらすじ/アフタヌーン2023年9月号掲載
同級生をボコボコにした霧島は、霧島の大叔母の引き合わせで深山萼(深山家総長。平たくいうとヤクザの親分。霧島の大叔父)と対面することに。
そこで萼と話してる中で萼の友人だった人(=染井蓮二)の孫の話を聞き、「その子と友達になれる?」と興味をもつ。
「(その子は)ヤクザの孫だから会えない」と言う萼に、「自分もヤクザの孫になればいいんだ」と萼のところで暮らしたいと言う。
「桐ケ谷組最高幹部死去 全国の重鎮たちが弔問へ」というニュースを見て、霧島はお小遣いをかき集めて一人で大阪へ行き、葬式会場入り口が見える場所で吉乃が現れるのを待ち続ける。
やっと現れた吉乃をよく見ようと身を乗り出したところ、吉乃と目が合いーーー。
感想※ネタバレ注意
今回の話の注目ポイントは2つあって、1つが霧島と萼とのファミレスでの対面シーン、もう1つが霧島が吉乃に会いに行くシーン。
まず霧島と萼とのファミレスでの会話シーンについて。
これは7巻収録28話で、菫さん(霧島の大伯母)が話してた、霧島の実祖父(萼の双子の弟)のお通夜に萼がフラっと現れたから、霧島とご飯食べに行かせたら萼のとこに居候するって話になってた、ってやつ。
「結局二人でどこに行ったんだか…」って菫さんは言ってたけど、まさかのファミレスだったんだ…。
これだけは語っておきたいポイントが、深山総長の甘党っぷりがすごい。ってこと。
ホットコーヒーにはスティックシュガーとポーションを入れてるし、注文したものなんだと思う?
抹茶とチョコブラウニーのパフェだよ?
かわいいかよ。
7~8人くらいいるお付きの人たちにも、「おめぇらも同じもんでいいか」って言って皆パフェ頼んでる。
喪服を着たヤクザの集団が、ファミレスで抹茶とチョコブラウニーのパフェを食べてる。シュール。
パフェを食べながら話す霧島と萼。
友達いないのかと聞く霧島に、萼が少しの間の後「…昔いた」って答えるんだけど、これ染井蓮二のことよね。「友達って楽しい?」ってさらに霧島に聞かれて、否定も肯定もしない萼。
楽しいんだ…。染井蓮二と遊んでたころ、萼は楽しかったんだ…。
そうだよね、過去に染井蓮二と深山萼は相当仲が良かったって話、でてたもんね。
萼の口からちゃんと染井蓮二について語られたの初めてだったから、めっちゃ良い回だった…!
ただ気になるのは、友達いないのか聞かれて「昔いた」って答えたり、「そのジジイ(染井蓮二のこと)なら俺に似てた」って言ってたり、なんで過去形なんだろう。
今はもう友達じゃないの?今は染井蓮二と萼は似てないの?っていう。
2巻収録のヤクザサミットのとき、染井蓮二と萼とのやりとりがあったよね。萼のポケットに染井蓮二が勝手に飴とティッシュ入れるやつ。それ見る限りフツーだったけど。でもその時、染井蓮二が萼に話かけてるんだけど、一瞬話かけるかどうか迷う様な描写はあるから、気まずい何かがあるのかな。
「染井蓮二と深山萼は今友達じゃないのか」については、今後ちゃんと描かれると思う。描かれますように。
さて、霧島が吉乃に会いに行くシーンについて。
これは、3巻収録の12話で椿と霧島が観覧車で話してた「初めて買った高い買い物」の話だね。
霧島の「初めて買った高い買い物」は新幹線のチケット。中学1年の時の6月22日、12時発新大阪行の自由席の切符。目的は吉乃に会うため。桐ケ谷組の相談役の組葬があって、染井組長の孫娘も来るんじゃないかってきいたらから、絶対に会えるって保証もないのに無いお金かき集めて大阪に行ったって。
その時の話が今回のシーンですよ。
どしゃ降り強風の中、カッパを着て寒さに震えながら、建物から吉乃が出てくるのを離れたところで待つ霧島。
染井蓮二と一緒に吉乃が建物から出てきて、霧島が身を乗り出して、強い風が吹いて吉乃が一瞬顔をそむけて、次の瞬間
霧島と目が合う。
この吉乃と霧島の目が合うシーンの描かれ方がめっちゃ印象的。
1ページまるまる、目が光ってる吉乃のどアップ。
霧島と目が合うっていうか、読者と吉乃の目が合うって感じ。すごく印象的。
吉乃の強い目に、思わず後ずさる霧島。
この一瞬で、霧島は吉乃に一目ぼれしたんだと思う。
この時から、霧島は「吉乃に自分の人生をメチャメチャにしてほしい」って思ってたんだろうか。
今回の話でわかったことは、霧島はひたすら退屈してるってこと。初めて会ったカタギじゃない大叔父さんに「人生ってこんなクソつまんないの?」って聞くくらいには。
意外だったのは、霧島があんなに友達を欲してたってこと。でも霧島の「友達ほしい」は、「つまらない人生の解消」のためな気がする。
萼が言う(言ってないけど)「楽しい友達(=染井蓮二)」の孫(=吉乃)が霧島に似てるかって質問に対して、萼は「それは知らんけど、そのジジイ(染井蓮二)なら俺に似てた」って答えて、その回答で霧島は俄然吉乃に興味もったっぽい。
萼に似てる萼の友達の孫なら、友達になれるかも=人生“楽しく“なれるかも
って考えなんだろうな。
私が思ってる友達と違う…!
次回も霧島過去編なのかな~。そろそろ本編に戻るかな~。
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