御手洗家、炎上する31話/藤沢 もやし(ふじさわ もやし)/EKISS2020年8月号掲載
[著]藤沢もやし
ざっくりストーリー
会見の場で、涙を流し自身の潔白を訴える真希子。真希子側に寝返った父・治。ショックを受ける姉妹。
世間の反応が真希子側に同情的になり、余裕綽々の真希子だったが、自身のインスタに見覚えのない写真があげられていることに気付く。どうやらアカウントが乗っ取られているようだ。
｢これでいいんですよね？｣と女性に聞かれて振り返ったのは、姉妹の母・皐月だった。
感想 ※ネタバレ注意
お母さぁぁぁぁぁん!!
まさかの！まさかのお母さん登場ですよ！
いや前から登場はしてたけど、お母さんがここで参戦してくるとは！
え、記憶戻ってたの？記憶戻ってたけど戻ってないフリして参戦の機会をうかがってたの？これは胸熱の展開。
真希子のインスタに荒れた部屋の写真があげられたとき、杏子・柚子姉妹も｢？？？｣ってなってたから、誰も母の記憶が戻って参戦してきているとは知らない様子。
いやぁいい展開ですよ。
前回で姉妹の切り札は全部出した(と、私は思っている)から、今回の真希子会見で父は真希子側に寝返るし、真希子に軍配があがって｢あ～もう反撃できないじゃん…｣と思っていたらまさかのお母さん。
やったれお母さん！真希子を(精神的社会的に)ボコボコにしてやれ！！
それに対して、父…
あんたにはもうほんとにガッカリだよ…
あっさり真希子側に寝返っちゃって。押しかけてきたマスコミに｢素敵な妻です｣｢真希子を責めないでください｣ってコメントして、その後自宅で｢ごめん杏子柚子皐月…｣って泣くの。
お 前 が 泣 く な
泣きたいのは姉妹の方だ。
実際杏子泣いてたし。｢私たちまたあの人(父)に捨てられたんだ…｣って。
一応、父も最初は真希子を責めてたんですよ。別れるって話もしてたんだけど、真希子は｢別れないわよ｣っつって。
｢あなたは私がいないと生きられないでしょ？｣っつって。
そもそものこの2人の結婚って、利害の一致みたいなのよ。
真希子はお金が欲しかった。父はお金を持っていた。
父は自分を肯定してくれる存在が欲しかった。真希子はそれを提供することができた。
そんな利害の一致。
さらに、父の病院が最近、施設も設備も増やしてて、どうやって維持していくの？って真希子は言うわけ。3年も持たないよって。真希子と一緒にいるなら、真希子の資産を病院に回してあげるし、病院や父のイメージアップをしてあげるよって。
だから真希子の言い分は、｢夫婦は所詮赤の他人なんだから、自分の人生を良くする契約相手だと思って割り切りなさい｣なわけ。
それでコロリと真希子側になった父。
よっわっっっ
父の心のことだけじゃなくて、真希子に寝返る理由としても弱くない？
いや今現在すでに病院の経営が悪くて資金が必要なのに銀行もお金貸してくれなくてもうどうしようもないよ…って状態で、真希子のお金がないとどうしようもないんだよってくらい切羽詰まってるならわかるよ。
父の言い分を聞く限り、｢専門家にも相談してて予算の見通しは立ってる｣ってことは今はそんな切羽詰まってるわけじゃないんでしょ？
自分の欲のために友人の家に火つけて全焼させて、友人が離婚して後にその後釜になるようなヤバい女を妻にしておく方がリスク高いと思うけど。またなんかやらかしそうじゃん。
ほんとの意味での前科持ちだし。捕まってはないけど。
なんかヤバい弱みでも握られてんのか、父。
姉妹の反撃はもう無理ではとあきらめてたけど、驚きの援護射撃きたわ。
これは次話がほんとに楽しみ。お母さんどんな攻撃しかけてくるんだろ。
この作品に関連する記事
あなたにオススメの記事
最新刊
掲載誌
コメント