落ちて溺れて4話/伊鳴 優子(いなり ゆうこ)/デザート2021年6月号
ストーリーまとめ
冬馬の家を訪ねたらそこには春もいた。ただでさえ気まずいのに、大雨で春と帆夏は冬馬の家に泊まることになり、電話で秋音に助けを求める帆夏だが、秋音には「冬馬の側に居れば大丈夫」と言われる。
冬馬の部屋で3人で勉強していて、その時の話の流れで帆夏は春に、自分が11歳の時に事故にあってそれ以前の記憶がほとんどないこと、その分の遅れを取り戻すために好きではないけど勉強を頑張っていることを話す。
話を聞いた春から「目的なくがむしゃらにやって意味あるのか?非効率だ」と言われるが、帆夏は「一生懸命やることにダメなことってあるのか。意味があるかは他人が決めることじゃない」と言い返す。
帆夏に言い負かされた春は「風呂借りる」と部屋を出ていき、気にする帆夏を冬馬が慰め、帆夏と冬馬は良い雰囲気に。
冬馬の母にお風呂をすすめられ、帆夏が下の階におりると、お手伝いさんたちが「事故以前の記憶がない子」「お父さんまで亡くなってかわいそう」と、自分の噂話をしているのを聞いてしまう。立ちつくしている帆夏に、春が「気にするな」と頭にタオルをかぶせてきて、「さっきは悪かった」と謝罪をして立ち去る。
冬馬の部屋にて、冬馬が春に「本気で帆夏が好きだ」「本当にいいんだよな」と話していたところ、冬馬の母が春の布団を運んでくる。そこで冬馬母は、もうすぐ帆夏の父の七回忌があること、「あることないこと騒がれるから帆夏ちゃんのこと守ってあげて」「あれは事故だったの。殺されたなんてあるわけない」と冬馬に話す。(次話に続く)
感想 ※ネタバレ注意
この回の春めっちゃ嫌な人じゃない?突然どうした。
「11歳の時の事故で記憶がなくなって、遅れを取り戻すためにとりあえず勉強をがんばっている」って話をした人(帆夏)に対して、「目的もないのにがむしゃらにやって意味あるの?」って返すって、どんな神経してんの??鬼かよ。ただの嫌な人なんですけど。
11歳より前の記憶がないって、学習面だけでめちゃめちゃ大変な話でしょうよ。だって読み書き足し算引き算からわからないんだよ?がむしゃらにもなるし、意味はありまくりだよ。言ってるでしょ「遅れを取り戻すために」って。
記憶喪失のくだりがなかったとしても、他人が「頑張っていること」の話をしてるときに「それ何の意味があるの?」って言ってくる人って最悪。
それに、前回春は帆夏に「俺に近づくな」って言ってるのに、じゃあ無駄に話しかけてくるなよっていう。帆夏が「勉強をがんばっている」って話をしたのは、春が「勉強好きなんだ?」って話かけたからだし。春の言動が一致してなくてイライラする。
ただただ春が嫌なやつでしかないこのシーン、何の必要性があったんだろう。春にちょっと嫌なことを帆夏へ言わせて、帆夏はそれに対して黙り込んでしまうんじゃなくて言い返す性格なんですってところを見せたかったんだろうか。
それなら、春を嫌なやつにせずにもっと別の演出で見せてほしかった。例えば、帆夏の噂話をしていたおばさんたちから、帆夏が何か嫌味を言われて、冬馬や春がかばう前に帆夏が自分で言い返す、とかさ。
私、黒髪でクールで目立たないところでヒロインをそっと支えるような、春みたいなキャラクター好きなんだけど、今回でかなり嫌いになった。他人が頑張っていることに対して「意味あるの?」って言ってくるの最悪(ムカついたから2回いった)。
今話で、帆夏の過去話で気になることが出てきました。
帆夏のお父さん、殺されたの…?
帆夏が11歳の時の事故で帆夏父は亡くなり、帆夏は記憶をなくしたそうで。冬馬母の「あれは事故だったの、殺されたなんてあるわけない」ってセリフがめっちゃ気になる。帆夏父、殺された可能性があるのか…。
え、これ少女漫画で、恋愛漫画だよね?って確認したくなるくらい謎が出てくる。今、帆夏は冬馬とイイ感じだけど、これ春とくっつく系でしょ?と思ってるから、帆夏の恋の行方よりも帆夏の過去話が気になる。
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