大介ちゃらんぽらん過ぎてもう怖いこの子
やんごとなき一族33話/こやま ゆかり/EKiss2020年9月号掲載
ざっくりストーリーまとめ
泉に取引を持ちかける美保子だったが、泉は応じずに席を立つ。
一方、佐都と健太の元には大介が500万円の借金依頼に訪れるが、健太は「金は貸さない。自分でなんとかしろ」と断る。
健太に借金を断られた大介は、明人にも借金依頼の電話をかけてくるが、これは美保子が有無を言わさず断った。
しかし、明人と美保子のビジネスに大介の知り合いの力が必要となり、美保子は「500万貸すから力を貸して」と大介に取引を持ちかける。
感想 ※ネタバレ注意
美保子めっちゃ必死。
明人の働きで途中まで良い感じにきてたのに、大介に関わったことで破滅の道しか見えなくなった。
しっかし、大介のちゃらんぽらん加減はすごいですね!
大介、マダム達相手にプチ整形して小金稼ぎしてるみたいなんだけど、薬の種類間違えて、患者さんの顔を腫らして訴えられかけてて、だから500万円貸してって借金依頼にきたわけよ。
でも健太たちも「そんな金ないよ」って断ったら、「ならどっかから借りてくれないか」だって。
えぇぇ…。
借金依頼しに来た相手に「お金ないから無理」って断られて、「あんたがどっかからお金借りてでも俺にお金貸してくれよ」って、言われた方は「はあ?」ってしかならんわな。じゃお前が自分でその「どっか」からお金貸してもらえよってね。
まぁ、大介はどこからもお金貸してもらえない状態なんだって。銀行からもカード会社からも。要するにすでに借金しちゃってるのね。
その借金の理由、なんだと思う?
“フェラーリ購入のため”
…はあ?
ちなみに大介、すでにフェラーリ2台と、ポルシェのカイエンを所有しています。今回新しくフェラーリを購入した理由は、「最新モデルで日本には少ししか入ってきていない激レアでさ」だそうです。
今回大介が新しく購入したフェラーリ、画像検索したところ「フェラーリF8スパイダー」という車種だと思われ。
価格は約3700万円です(※1)。
「1台売れば500万くらい作れる」という健太のもっともな助言には、「他のフェラーリはお気に入りだしー」「カイエン売っちゃったらキャディバック積める車がなくなってゴルフ行けなくなるしー」とのことで拒否。
なんだこいつ。ゴルフ行ってる場合じゃないだろ。
一生寝てろ。
健太にも佐都にも借金を断られ、ブチブチ文句言いながら退散。
自分は何も痛い思いしないで、「お前が借金してでも俺に金貸せ」って言えるのすごいな。どこに出しても恥ずかしい立派なクソ野郎です。
500万用意できなければ訴えられちゃう大介は必死なので、健太に断られれば、そりゃ次は明人にいくよね。
まぁこれは美保子が有無を言わさずに断るんですが。
明人と美保子は、深山の跡取りになるためにいろいろ頑張って動いてるのよ。特に今回は明人がめちゃめちゃ頑張って、2人でパリに行って大きな商談をまとめるの。世界的建築家のモローが手掛ける、福岡のホテルの建設。
明人が美保子のために頑張ってるのがさ、健気で泣ける。「美保子さんのために」って。「見直したわ」って喜ぶ美保子に、「良かった笑顔になってくれた」って。
ここで終わってたら、明人も跡取り有力候補になるんじゃ?くらいいい感じになってたんだろうけど、不穏な空気が流れ始めるのがこっから。
今回明人がまとめた商談である、世界的建築家モローが手掛ける福岡のホテルのメインダイニングを、パリの2つ星レストラン”ソリマチ”のオーナーシェフ、反町英太に依頼したいって話になるんだけど、「忙しい」って理由でシェフに会うこともできないし、レストランでの食事も常に満席で予約もできないの。
明人は「今回は諦めて、時期を改めよう」ってなるんだけど、美保子は「せっかくパリに来たんだからなんとしても反町シェフに接触したい!」って思うわけ。
そんな時、美保子が大介のインスタを見てて、”マダムキリコ”って人が大介に『パリのソリマチに行く予定だけど一緒に行くー?』ってコメントしてて、美保子は「これだ!」っつってすぐ大介に電話すんの。「ソリマチに行くの!?」って。
でも大介は「行かない」って。マダムキリコはヤバい人だから関わりたくないんだって。「何されるかわからない」って。
そこで美保子の取引です。
「マダムキリコに頼んで、私たちもソリマチに一緒に連れて行ってもらえたら500万貸すわよ」
大介がOKした描写はなく今話は終わったけど、これは大介OKせざるを得ないのでは?
でも「何されるかわからない」ってなんだ?マダムキリコ、どんなヤバい人なんだろう…
この取引をした時点で、大介も美保子も破滅する未来しか見えない。明人すごく頑張ってたのにかわいそう…。
今回の話で、「深山の跡取り以外は全員相続放棄することになっている」ってことが判明。それを知った佐都の反応はこちら。
「もし健太が継いだら私たちが一族の面倒をみないといけない。そこまで責任があったなんて」
「健太はすごい覚悟で挑んでるんだ。私も頑張らなきゃ」
「これだけの財産が私たちのものに…!?」とかじゃないの。責任を負う覚悟をしてるの。ここが佐都と美保子の違いだと思う。格が違う。
健太と佐都には上に立つ器がある。
美保子には破滅フラグが立ちましたので、跡取り争いは激化することなく終わりそうだけどどうなんだろ。
とりあえず、マダムキリコがどんだけヤバい人なのかめっちゃ気になる。
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【参考サイト】
※1 AUTOCAR JAPAN【日本上陸】フェラーリ新型「F8スパイダー」 F8トリブートのオープン版 内装/細部を撮影
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