高嶺の蘭さん6巻22話/餡蜜(あんみつ)/講談社/別冊フレンド2019年6月号
登場人物
高嶺 蘭(たかみね らん)
主人公。園芸部。
高校入学して2カ月たたず、通う高校のミスにノミネートされるクールビューティー。
黒髪ストレートロング。「六番目の小夜子」の時の栗山千明みたいな髪型。
運動も勉強もよくできる。100m走11秒だし、高校最初のテストでは全教科90点超え、英語は満点だった。料理もうまい。
お金持ちの家で、家族も皆美形。
真面目で、流行りに疎い。家ではランニングマシンやバランスボールで体を鍛え、勉強を欠かさない努力家。
晃と付き合っている。
佐伯 晃(さえき あきら)
蘭と同じクラスの男子で、人気者のイケメン。太陽のように明るい人。
蘭の彼氏。
運動はできるが勉強は苦手。
家がお花屋さんで、花のことに詳しい。
七美(ななみ)
晃と同じ中学で、蘭と晃のクラスに転入してきた。
晃と仲が良く、晃に告白することを蘭に宣言した。
ストーリー ※ネタバレ注意
ドロップキック状態で階段から落ちてくる七美。
心配する蘭をよそに、「新喜劇みたいっ」と大笑い。
笑い顔のまま、「お邪魔虫はふられちゃいましたー」とぽつり。
驚く蘭に、七美は「このチビ勝ち目ないのにバカだなーって そう思ってたんでしょ?」と問うが、蘭は「思ってないよ 私より七美ちゃんのほうが晃くんにお似合いじゃないかって…」と返す。
蘭の返しに、七美は「はぁ~~~???」とブチ切れ。「なんでそんな自信ないねん このドあほ!!!」と怒る。
「めちゃくちゃ愛されてるくせにどの口が言うてんねん!! ホンマむかつく!!」と言いながら、蘭に雪玉を投げつけてきた。
最初は「やめて」と防戦一方だった蘭だが、七美が投げた雪玉が蘭の顔に当たったことをきっかけに、「自信なんてあるわけないじゃないですかぁっ!!!」と叫びながら七美に雪玉を投げつけた。
そして、晃と楽しく盛り上がれる七美のことがうらやましかったと、胸の内を打ち明ける。
七美は、「(晃に)彼女がいても好きになってくれるんじゃないかって期待してた」と言うが、晃に告白した際、”オレは蘭が好きだからごめん”と、断られたらしい。
なんで恋敵にこんな話してるの!?と我に返る七美。しかし何でも話せるような親友もいないため、「いちばん話したくない蘭ちゃんにしか本音話せない」と泣きじゃくる。
「ほっといて」と言いながら泣く七美を、抱きしめる蘭。
暴れる七美を一旦離してから、「晃くんをとられちゃうんじゃないかとすごく不安でした」「でも晃くんを想う気持ちは七美ちゃんよりずっとずっと強いです」と言い切った。
言葉に詰まる七美。二人の間に沈黙が訪れた時に、晃登場。
「お邪魔虫は退散します」と言って、七美はその場から離れていった。
晃と二人きりになり、「一体いつから見てたんですか」とアワアワする蘭。
晃は蘭を落ち着かせ、場所を変えて話すことに。
「オレが七美に心変わりすると思ってた?」
「オレの想いってその程度だと思われてたんだー…」
と、ため息をついて落ち込む晃に、蘭は慌ててそれを否定。
「七美ちゃんにやきもちを…」と話す蘭に、「蘭もやきもちやくんだ」と晃が笑い、蘭は「やきもちをやくことは本当に苦しい」「それを笑うな」と怒る。
「蘭が怒ってくれてうれしい」「だってオレに心開いてるってことでしょ?」と微笑む晃。
「わがままももっと言ってほしい」と言う晃に、蘭が言う”わがまま”が
晃くんとたくさんおしゃべりしたい
今度カラオケに行きたい
スキーも一緒に滑りたい
そして
好きって言ってほしい
そんな蘭のかわいいわがままに、晃は「好きだよ蘭」「めちゃくちゃ好き」「大好き」と好きを連呼。
蘭は顔を真っ赤にして座り込むが、「まだ言い足りないんですけど?」と迫る晃。
「もう充分です」と、晃の顔の前に出した蘭の手のひらにキスをして、晃は「大好きだよ蘭」と、蘭を抱きしめた。
次話へつづく
感想
七美が晃に告白したところで晃は絶対に断るだろうし、何が起きるわけでもないでしょうと思っていましたが、蘭と晃の距離がより縮まるという良い結果になりました。
でもまぁ、彼女としては嫌だよね、彼氏に告白されるのって。しかも「告白するね」っていう宣言付きで。
もし私が、知り合いに「あなたの旦那さんのことが好きだから旦那さんに告白しますね」って言われたら、心の底から「はぁ??」ってなる。やめてともどうぞとも言えないけど、「なんだこいつ」ってなる。
「夫がOKするわけないな」と思ってても、むかっ腹がたつ。
「他の女に告白されるほど、私の夫って魅力的なんだな」というポジティブな思いももちろんあるけど、そもそも恋人なり伴侶なり、パートナーがいるってわかってる相手に告白をする人ってのが苦手。
「振られるってわかってても、自分のこの気持ちに決着をつけたいの!」とかってよく言うけど、”うるせー自分の中だけで消化しとけ”って思う。
自分がスッキリするために、他人をモヤモヤさせてんじゃねぇ。
七美に与えられた蘭のモヤモヤは、晃がちゃんと解消してくれたからよかったよかった。
蘭が晃に言った”わがまま”のレベルが可愛すぎてもう…。
それカップルだったらフツーのことじゃね?的な。
次回はバレンタインの話みたいです。
蘭、めっちゃすごいチョコ作りそう。カカオから作ってそう。
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